11−6.AタイプとBタイプゼラチンの混合

 5−2.の項で述べたように、ゼラチンの等イオン点は、AタイプとBタイプで異なり、それぞれ pH 8〜9,pH 5 である。したがって、中性から弱酸性のpH領域では、Aタイプゼラチンはプラス、Bタイプゼラチンはマイナスに荷電している。このpH域で、両タイプのゼラチン溶液を混合すると、コアセルベーションが起こり、白濁したり、沈殿が発生したりすることがある。

 図11-6-1に、酸処理豚皮ゼラチン(A)とアルカリ処理オセインゼラチン(B)を混合した場合の pH 5.6,10%溶液の透過率(at 570nm)変化を示した。特に、アルカリ処理ゼラチンに、数%の酸処理ゼラチンが混じった時の透過率低下が大きいことがわかる。

 例えば、製造工程中のゼラチン容器やタンクで、CIP不良などによって、BタイプゼラチンがAタイプに汚染されると、にごり発生など予想外のトラブルが発生する恐れがあるので注意が必要である。

<図11-6-1>A,B混合による透過率変化