5−5.ゾル−ゲル変化

 ゼラチンの最大の特徴は、加熱・冷却によって、ゼラチン溶液がゾルからゲル、ゲルからゾルに相変化し、しかもこのゾル−ゲル変化を常温に近い温度で可逆的に行なえることである。コラーゲンの熱変性物であるゼラチンは、加熱溶液ではランダムコイル状の分子構造をとっている。この溶液を冷却すると、ゼラチン分子の一部が、もとのコラーゲン様のらせん構造をとり、ネットワークが形成される結果、最終的に流動性を失い、ゲル化する。このゲルネットワークは、冷却を続けると時間と共に増加し、より強固なゲルを形成する。図5−5−1に、ゾル−ゲル変化の模式図を示した。

 ゼラチンゲルの強さは、一般的にJIS規格(JIS K6503)に定められた「ゼリー強度」で表現される。ゼリー強度測定は、6.67%のゼラチン溶液を10℃で17時間冷却して調製されたゲルの表面を、2分の1インチ径のプランジャーで加重し、ゲル面を4ミリ押し下げるのに必要な重量を計測することによる。単位はグラムで表現する。

<図5−5−1>ゼラチンのゾル−ゲル変化