5−6.反応性

 ゼラチンは、過度の加熱や紫外線、ガンマ線の照射、そしてある種の物質との反応によって水に不溶解になる。

 ゼラチンを不溶化させる物質を硬化剤といい、無機化合物ではクロム、アルミニウム、第二鉄などの多価金属イオンを含む塩、また有機化合物ではアルデヒド類、ケトン類、キノン類などがある。反応性について見ると、無機化合物の場合は、ゼラチンのカルボキシル基がその反応に関与しているため、pH4.5付近の反応性が高い。有機化合物とは、pH8付近の反応性が高く、これにはアミノ基が関与している。重クロム酸塩を含むゼラチンに光が照射されると、クロムが6価から3価に還元され、ゼラチンと反応し、硬化する。この反応は、重クロム酸ゼラチン写真として、印刷技術に広く応用されている。

 アミノ酸と糖の混合物に熱をかけると、メイラード反応(アミノカルボニル反応)によって褐色に変化することは良く知られている。ゼラチンの場合も、ブドウ糖のようなカルボニル基を含む糖との共存下で、高温の加熱や長期間の保存により、着色したり、不溶化する。メイラード反応に影響を及ぼす因子として、糖の還元能、pH、温度、共存金属イオンなどがあげられる。