6−1.粘度

 粘度は、ゼラチン品質を評価するための代表特性の一つである。粘度測定には種々の方法がとられるが、品質規格としてのゼラチン粘度は、JIS K6503 に定められたブルーム法によって測定する。すなわち、一定量のゼラチン溶液(60℃、6.67%)が、ピペット型粘度計を流下する時間を、粘度値(単位:mp)に換算する。
 ゼラチンゾルの粘度は、ゼラチン濃度や系の温度、pH、共存塩類などによって影響される。JIS粘度=20〜60mp のゼラチン濃度と粘度(60℃)の関係を図6−1−1に、同ゼラチンの 6.67%溶液の温度と粘度の関係を図6−1−2に示した。ゼラチン濃度の上昇や温度の低下にともない、粘度が急激に上昇することがわかる。

<図6-1-1>ゼラチン濃度と粘度の関係

<図6-1-2>ゾル温度と粘度の関係

<図6-1-3>ゼラチン粘度のpH依存性

 図6−1−3に、A,BタイプゼラチンのJIS粘度のpH依存性を示した。Bタイプゼラチンでは、粘度のpH依存性が顕著に見られ、等イオン点のpH(5付近)で、粘度が最小となっている。この理由として、等イオン点では、側鎖の電荷の反発がないために、ゼラチン分子が糸まり状となり、粘性抵抗が少なくなるからだといわれている。AタイプゼラチンのpH依存性は、Bタイプほど明確でないが、これはAタイプゼラチンの等イオン点分布がブロードであることと関係している。